生成AIの社内ルールは、A4一枚から始める

この記事の要点

生成AIの利用ルールは、情報の3分類・使ってよい用途・相談窓口の3点があれば運用を始められます。詳細な規程の完成を待つあいだ、現場は使わないままになります。

生成AIの利用ルールを整備しようとすると、検討項目はいくらでも出てきます。学習への利用、著作権、個人情報、外部送信、ログの保管期間。ひとつずつ詰めていくと、数か月かかります。

その数か月のあいだ、現場は「禁止されていないが、許可もされていない」状態に置かれます。この状態でリスクを取って使う人はいません。結果として、ルールが完成したころには誰も使わなくなっています。

目次

最初に決めるのは3つだけ

運用を始めるために必要なのは、次の3点です。A4一枚に収まります。

A4一枚に書く3項目これだけあれば運用を始められます。残りは運用しながら足します。
  1. 01 必須 情報の3分類 公開済み/社内の非公開/入力しない。現場が迷う論点はほぼここに集まります。
  2. 02 必須 使ってよい用途 下書き、要約、翻訳、調査の下ごしらえ。最終判断は人が行うことを明記します。
  3. 03 必須 相談窓口 分類に迷う情報が出たときの連絡先。ここがないと、判断できない情報が放置されます。

「3か月後に見直す」と書き添えると、暫定であることが共有されます。

情報の3分類が、いちばん効く

現場が迷うのは、ほぼ「この情報を入れてよいか」の一点です。ここを3段階で示すだけで動きが変わります。

  • 公開済みの情報自社サイト、プレスリリース、公開資料。制限なく使えます
  • 社内の非公開情報議事録、社内マニュアル、設計資料。会社が契約した環境でのみ使えます
  • 入力しない情報顧客の個人情報、未公開の重要事実、他社から預かった秘密情報

分類が難しい情報は必ず出ます。そのために、「迷ったらここに聞く」窓口を先に決めておきます。窓口があると、判断できない情報を無理に分類しなくて済みます。

規程ではなく、運用から始める

A4一枚は、正式な規程の代わりではありません。規程を作るための材料を集める仕掛けです。

運用を始めると、想定していなかった相談が窓口に集まります。その相談の記録が、規程に書くべき条文になります。想像で条文を書くより、実際に迷った例から書いたほうが、現場で使えるものになります。

見直しの周期を、はじめに書いておく

一枚に「3か月後に見直す」と明記しておくと、暫定であることが共有されます。完璧でなくてよいという前提が共有されていれば、出す側も承認する側も判断しやすくなります。

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